iOS 8 のロゴタイプに使われているフォント

Apple の WWDC 2014 で iOS 8 が発表されました。
公式サイトでも iOS 8 Preview サイトがオープンしています。

iOS アプリの開発者やデザイナーにとって、OS のアップデートによるデザイン変更があるかどうかは見どころのひとつ。
今回は iOS 7 登場時のような、大きな変更(大変)はなさそうです。

iOS アプリの UI のデザインは、公式のガイドラインなどを踏襲することはもちろんですが、Apple が作る世界観をじっくり眺めることでも、良いデザインのヒントを得ることができます。

Apple のグラフィックデザインの特徴のひとつでもある故スティーブ・ジョブズがこだわった「タイポグラフィ」。
今回の iOS 8 の発表により、少し興味深い点がありました。

iOS 7 で大きく変わったタイポグラフィ

iOS 7 のグラフィックデザインは、擬似的な立体描写を廃し、ビビッドカラーに映えるように iOS デバイス自体のタイポグラフィも刷新されました。
搭載されているフォント「Helvetica Neue」には Light よりも細い Thin のウェイトが新しく追加され、ロック画面の時刻やカレンダーなどに使用されています。

同時期の Apple 公式サイトや昨年の WWDC でも、Helvetica Neue UltraLight という極細のウェイトフォントが iOS 7 の象徴として紙面やビルボードで使用されるようになりました。

iOS 7 のシンボルマークと Helvetica Neue UltraLight

iOS 8 のロゴタイプは Helvetica ではない

今回の iOS 8 のロゴタイプ、特に「8」の部分は iOS 7 で使われていた Helvetica Neue ではありません。

iOS 7 のシンボルマークと Helvetica Neue UltraLight

これは Myriad Set Pro Ultralight というもので、現行の Apple がコーポレートフォントとして採用している Myriad ファミリーの中で最もウェイトが細いものです。

むしろ iOS 7 では 数字だけが Helvetica 、iOS 8 では iOS という文字も含め Myriad に統一されたということになります。

現在、iOS デバイスの標準フォントは Helvetica ファミリーですが、Apple がマーケティングでのみ使用している Myriad ファミリーのしなやかな曲線や丸みが、今の Apple が求めている世界観ではないでしょうか。

Myriad ライセンサーは Adobe

Myriad は Adobe がメーカーですが、ここまでタイポグラフィにこだわりを持つ Apple でも、未だにデバイスに搭載されないというのは、Adobe 社とのライセンス的な何かが…という見方もできます。

ちなみに Myriad は、Adobe 製品をインストールすると「Myriad Pro」ファミリーとしてフォントに追加されますが、iOS 8 の「Myriad Set Pro」とはごくわずかに形状が異なっています。

今回の調査にあたり、以下のサイトが参考になりましたので引用として記載いたします。
http://blog.keyanzhang.com/myriad-set-pro-on-apple-com/